妙な夢を見た。
教室に一人、柄の悪い男が入ってきて女教師の授業を妨害するという夢だ。
彼女は私の通っていた大学の非常勤講師だったが、なぜか舞台は高校の教室だった。
そして男はなぜか「Dragon Ash」のボーカルだった。
彼が女教師に暴言を吐き続けている間は、私も他の生徒と同じように静観していたが、
彼が彼女に平手打ちを加えた瞬間、私は即座に立ち上がって彼を取り押さえた。
翌日、彼は学校側から停学処分を受けたが、
なぜかその日からクラスメートの半分が彼の柄の悪い友人たちに変わっていた。
皆で降谷建志を押さえつけた男を探し出し、報復するのだという。
夢はその男が私だとバレた瞬間に覚めたが、私は心から「助かった」と思った。
もし現実に生きている私ならあんな事はしなかっただろう。
彼女を以前一番傷つけた私が、まだ罪悪感を抱いているという証拠なのだろうか。
 
 
東京に出て一年になる。
部屋の近くの桜のつぼみがそれを物語っている。
おそらくこの一年は、最も一人でいる時間が長かった一年になってしまった。
一人でいると自ずと増えてしまうのが、過去の回想である。
そしてその殆どが己の過ちであり、良い思い出など自ら探り出さない限り殆ど出てこない。
ひどい人間だったと思う、自分が完全な大人だと勘違いしながら生きてきた。
そのせいで本当に大人を目指すレースから私は取り残されてしまった。
今からでも間に合うだろうか、私はもう、あの頃の醜い自分には戻りたくない。


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