「イースト・サンフラワー(続イースト・レコード・アバウト・デス)」

手紙を書く。
相変わらず汚い字だなと思う。
岩手に帰った元・下階の住人に宛てたものだ。
手紙と一緒に写真を同封する。
庭の草花はすべて刈り取られてしまったが、柵の外にヒマワリが何輪か咲いていた。
きっとあの人が植えたのだ、直感でそう思った。
その写真を送るのだ。

相変わらずお節介だなと思う、相手にもそう思われるかもしれないとも思う。
それでも送った。
「ヒマワリは元気に咲いています」と。
返事はなかった。
それでも良かった。
彼の悲報を聞いたのはそれから一ヶ月後である。

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