【ステイヤーズS,中日新聞杯’07】
2007年12月3日 時の競馬列伝―「ステイヤーズS」
【狂いの眼差し】
1着「マキハタサイボーグ」○:セ5、吉田豊、3:44.9、上がり35.5秒、7番人気
2着「ネヴァブション」 :牡4、北村宏、3:45.0、35.8秒、2人
3着「アドマイヤモナーク」 :牡6、村田、3:45.2、35.7秒、5人
4着「トウカイトリック」◎ :牡5、ルメール、3:45.2、36.0秒、1人
5着「メジロトンキニーズ」注 7着「エーシンダードマン」
馬連:14120円 3連単:582350円
機械兵「マキハタサイボーグ」の反逆。
Sペースながら上位は全て後方組、中でも高性能の末脚を維持して優勝しました。
ただG?でも入着ままならぬ存在、ここは父「メジロブライト」の血のおかげでしょうか。
なお、2着に春の重賞馬「ネヴァブション」。
最後は勝者と脚色が完全に同化、ただここ2戦の不振からは戻してきた印象です。
3着に「アドマイヤモナーク」、この辺りは全員勢いが最後まで同じ。
そして単勝1.5倍、1番人気の「トウカイトリック」はまさかの4着圏外でした。
前走いきなりの激走が響いたか、しかしこの馬は時々こういう事をしますね。
最後気になったのは【菊花賞】で4着に食い込んだ「エーシンダードマン」の7着。
何と2.4秒差、GPを狙う菊1〜3着馬にはあまり良い知らせではありませんでした。
―「中日新聞杯」
【暁に向かって飛べ】
1着「サンライズマックス」:牡3、53、デムーロ、1:58.5、34.3秒、1人
2着「ダイレクトキャッチ」:牡3、53、小牧、1:58.6、34.5秒、8人
3着「タスカータソルテ」 :牡3、55、ルメール、1:58.7、34.9秒、2人
4着「ホッコーパドゥシャ」 5着「マイネルポライト」 12着「マイハッピークロス」
馬連:3300円 3連単:23300円
翼を広げたデムーロ&「サンライズマックス」。
シンガリ待機で一瞬戦慄が走りましたが、直線で一気に加速してあっさり制勝。
危ないと思わせて最後はしっかり勝つところがさすがデムくんです。
ただゴールの瞬間、デムくんが手を広げて飛行のポーズを取った事で制裁金が発生。
彼らしくて私は笑いましたが、それなら笑えない後藤のインタビューも制裁して下さい。
なお2着に中京にぶらり旅に来ていたフトシ「ダイレクトキャッチ」、
3着に55kg「タスカータソルテ」と3歳馬が123フィニッシュ。
ただ4着以下の古馬がほとんど条件戦レベルですからね、時計は良好でしたが、
個人的には【ステイヤーズS・エーシンダードマン】の方がよほど気になりました。
ようやく今週から時間ができたので【イーストロード】を2話ペースで連載復活します。
なお今週は主要キャラが2名出てくるのでお見逃しなく・・・。
【阪神ジュベナイルフィリーズ’07】
2007年12月2日 時の競馬列伝―『阪神ジュベナイルフィリーズ’07』
【華伝】
優勝「トールポピー」▲ :池添謙一、1:33.8、上がり35.2秒、3番人気
2着「レーヴダムール」注:藤岡佑介、1:33.8、上がり34.8秒、8番人気
3着「エイムアットビップ」:福永祐一、1:33.9、上がり35.4秒、2番人気
4着「オディール」○ :安藤勝己、1:34.1、上がり35.8秒、1番人気
5着「シャランジュ」穴 :村田一誠、1:34.1、上がり35.0秒、10番人気
6着「レジネッタ」 7着「カレイジャスミン」
8着「ニシノガーランド」 9着「グラーフ」
10着「ラルケット」◎ 11着「ハートオブクィーン」
12着「ヤマカツオーキッド」 13着「アロマキャンドル」×
14着「ヴァリアントレディ」 15着「エイシンパンサー」△
16着「マイネブリッツ」 17着「エフティマイア」 18着「トラストパープル」
単勝:660円 馬連:5440円 3連単:65920円
妹は強かった、「トールポピー」戴冠。
近年最速ペースを捕まえ、中団から冷静に差し味放出、最後は2着馬も封印。
角居厩舎・臨戦過程など昨年王者『ウオッカ』を強く思わせる存在でしたが、
人気が弾けなかったのはやはり兄「フサイチホウオー」のせいでしょうか。
しかし妹はここで早くもG?獲り、池添騎手もこの馬に懸ける想いは一塩のようです。
なお2着に結果、今年の穴馬となった1戦馬「レーヴダムール」。
スタート不利によるブービー待機から、直線を上がり1位で追い上げる強い内容。
展開とテン乗りを考えると素質は圧巻ですね、父「ファルブラヴ」も初年度から健闘。
そして、3着に情報では逃げるはずだったデジタル産駒「エイムアットビップ」&福永。
大逃げ宣言を長期連発していただけに、これは完全にハッタリでしたね。
予想家も他陣営もまとめて騙された印象、まあ差しを覚えたのは結構な事ですが。
最後まで1番人気を保守した「オディール」は4着。
この前崩れで5番手からの入着は見事と思います、来春も期待できる一頭では。
対して猛ペースに乗ってきた関東最先着、5着「シャランジュ」。
やはり徹底的に溜めた方が良いタイプですね、ただこの展開で入着では厳しい印象。
着外組では未勝利明けだった豊サマ6着「レジネッタ」。
こちらも高速流に飲まれました、しかし2番手からの0.5秒差は好走の域。
そして一部では大物評があったパスキエ「ラルケット」はなんと10着快滅。
しかも出遅れ→馬群猛追→暴走→直線不利のスペシャルコースを堪能。
「とにかく大人しさがウリ」と言っていた陣営の愛情も一気に砕け散る惨状でした。
しかし関東馬、今年は自信満々の8頭大出場でしたが結果は全くもって振るわず。
しかも13着「アロマキャンドル」、ブービー「エフティマイア」など、
牡馬と好戦歴のある人気馬も余さず消えましたからね。
JF三大原則である「枠・馬格・初戦勝ち」・・・
今年は初戦のみ出遅れて2着だった「トールポピー」と、
不利多発でも三原則すべて満たしていた「レーヴダムール」のワンツーにより、
この難解なレースでも見事に法則は活き残ったと思います。
ただ、来年からはそこに「関西馬」を加えた四原則にしようかとも痛感しました。
妹が先に制覇した事で「フサイチホウオー」の立場はますます厳しくなりそうですね…。
それにしても不調期の私が推した馬は確実にたたられるのですが、本当にどうしたものでしょう。
―――――番外編 「帰ってきた馬名館」
■「トールポピー(TALL POPPY)」 :高いひなげしの花(成功した人の意味)
■「レーヴダムール(Reve d’Amour)」:愛の夢(仏)
■「エイムアットビップ(Aim at VIP)」 :VIPを目指せ
■「オディール(Odile)」:「白鳥の湖」における黒鳥の名(ヒロインの敵役)
■「シャランジュ(Challenge)」 :挑戦(仏)
■「レジネッタ(Reginetta)」 :若い女王(伊)
■「ラルケット(L’Archetto)」 :弓(伊)
最近の若いコが難しい名前が多い、という事で久々に復活させてみました。
というか多分4年ぶりなのですが、私4年前から「館」という表現を使っていたんですね。(自分で感嘆)
【時の予想 ― 阪神ジュベナイルフィリーズ’07】
2007年12月1日 時の競馬列伝◆『阪神ジュベナイルフィリーズ』
【難易度:十 ペース:H 最難関G?】
◎「ラルケット」
○「オディール」
▲「トールポピー」
△「エイシンパンサー」
×「アロマキャンドル」
注「レーヴダムール」
穴「シャランジュ」
ここから◎「ラルケット」の侵攻が始まる。
JF三大原則である「体がデカい、初戦勝ち」をクリアしているのはこの馬だけ。
残る一つ「枠」に関しても14枠なら問題なし。
素質未知だがこのG?を素質で予想するのは困難、頼りはデータ、鞍乗にも期待。
○「オディール」は前走好内容だが初戦負けとスマート体系が難。
【ファンタジーS】とここを連勝できるのは歴史的名牝のみ、いかに攻略するか。
馬格十分だが▲「トールポピー」は初戦負けが減点。
ただ戦績は堅実そのもの、後は兄のように突如ダダ滑りしなければひと安心。
他、初戦は勝てど馬体がやや不足な差し脚強力△「エイシンパンサー」と、
逆に馬格十分でも初戦で思いっきり負けた前走強馬撃破×「アロマキャンドル」。
さらに初戦勝ち、馬格をクリアしても注「レーヴダムール」は藤岡変更が不安、
最後は初戦勝ちでも馬体が超スリム穴「シャランジュ」の本日は前崩れよ一発まで。
斬「エイムアットビップ」は気性面不安、今日は先行馬揃いで突つかれた時どうか。
斬「エフティマイア」は炎の最大外ゲット、実力確かだが最後は言い訳にしそう。
昨日は「ファリダット」が嬉しいデビュー戦を飾りました。
では本日【阪神JF】は15:40発走、なお【中日新聞杯】予想はパスします。(暴発)
【時の予想 ― ステイヤーズS’07】
2007年11月30日 時の競馬列伝◆「ステイヤーズS」
【難易度:五 ペース:S ヒモ荒れ警戒】
◎「トウカイトリック」
○「マキハタサイボーグ」
▲「ワンダースティーブ」
△「ショートローブス」
×「メジロトンキニーズ」
◎「トウカイトリック」の幻惑攻撃。
前走いきなり好走、今走はルメールで必勝態勢、だが問題は相手探し。
2着が見えてこない以上、思い切ってここは人気薄へ総流し。
まず【宝塚記念、京都大賞典】でそれなりに走った○「マキハタサイボーグ」、
さらに前々走倒した相手が強めだった▲「ワンダースティーブ」の逃げ脚と、
7歳でも本年好調の中山得意△「ショートローブス」に加えて、
最後は巨大女×「メジロトンキニーズ」の大きすぎて中山は窮屈よ一発まで。
斬「ネヴァブション」は【春の天皇賞】で不発した点をとことんピックアップ。
最長距離重賞【ステイヤーズS】は本日15:25発走。
なお本日の阪神マイルで『ビリーヴ』の初仔「ファリダット」がいよいよお披露目します。
【スイープトウショウ(終)】
2007年11月29日 時の競馬列伝≪5歳時≫
苦闘のとき。
競走馬の旬とされる4歳秋を【女王杯】戴冠のみにとどめ、5歳春を骨折全休。
掴みかけた史上最強の夢を再び手にするために、秋の死闘が始まる。
◆「京都大賞典」 【少女は再び剣を取る】 優勝
JRA記録更新となる11ヶ月ぶりの鉄砲重賞制覇、嬉しかったですね。
また姿を見れただけで十分嬉しいのに、そこで勝ってしまうのだから。
ただこの時の相手がやや小粒、そんな嫌な予感からはひたすら目を背けていました。
◆『秋の天皇賞』 【眠れる獅子の咆哮】 5着(勝者ダイワメジャー)
全く上位に届かないままゴール板が近付いてきた時は嘘かと思いました。
力負けなのか、東京が嫌だったのか、これもまた不明の謎ですが、
ただ1番人気に支持された事は今でもありがたい世間の評価だったと思っています。
◆『エリザベス女王杯』 【静かなる裁定】 2着(勝者フサイチパンドラ)
勝ち馬を捕らえられなかったのは大外回しがやや響いたからか。
しかし真の勝ち馬『カワカミプリンセス』はまだまだ前方にいましたからね。
そうなるとファンとしては3歳か4歳なら勝てていたと反論せざるを得ないです。
◆『有馬記念』 【断滅波/悲愴のせせらぎ】 10着(勝者ディープインパクト)
全く勝負になりませんでした。
とにかく枠入りを嫌がって嫌がって、当時場内は『ディープ』一色でしたから、
まるでそこにいる人間全体を敵に回してしまったかのようで、ひどく怖い思いをしました。
≪6歳時≫
夢が終わるとき。
もしくは、夢が永遠の眠りを選ぶとき。
◆「マイラーズC」 【再生のコード】 2着(勝者コンゴウリキシオー)
それは嬉しかったです、もう駄目なのかなと思った矢先の上がり32.7秒。
このタイムは並の最強には出せない、史上最強のみに許された時計だと思います。
しかし、本当に気まぐれな馬です。
◆『Vマイル』 【よみのうた】 9着(勝者コイウタ)
勝負どころか話にもならなかったレース、勝った馬が馬でしたからね。
もう二度と東京には来たくないと思いました、そして二度と来る事はありませんでした。
◆「スワンS」 【眠り姫の思想】 4着(勝者スーパーホーネット)
内容は良好でしたが、やはり出走自体が強引でしたからね。
それも次走2200mを控えての1400m、最後は本当にドタバタでした。
◆『エリザベス女王杯』 【夢の最果て】 3着(勝者ダイワスカーレット)
終わったな・・・という感想。
今までただ夢だけを見て走り続けてきましたが、ここが終着なんだと思いました。
同時に、彼女には随分な無理をさせてしまったと、ふと申し訳なくも思いました。
≪全ての後で≫
こうして振り返ってみると、本当に「夢」だったなと思います。
あの夏の日に初めて目にし、なのに最後まで手にする事が出来なかった夢。
それは「牝馬史上最強」の称号を手にする夢でした。
もちろんあの【宝塚記念】だけで十分その称号を得る権利はあるのですが、
『ヒシアマゾン』,『メジロドーベル』,『エアグルーヴ』・・・
並みいる名牝の追随を許さず完全な“最強”に襲名するには、
どうしてもあと一つ混合G?の制覇が必要だったのです。
しかし最盛期を棒に振り、その後引退を延ばし戦績にムラを増やしてしまった事で、
この馬を史上最強と認定してくれる方は少ないかもしれません。
それでも他の名牝にはない“個性”を見せつけつつ、
牝馬史上2位の賞金を獲得した事は史上最強の証だと私は信じています。
そして今後も「史上最強牝馬はこの馬だ」と胸を張って言い続けていきたいと思います。
『スイープトウショウ』
01年5月9日生 父「エンドスウィープ」 母「タバサトウショウ」
主戦:角田晃一,池添謙一 所属厩舎:渡辺栄→鶴留明雄
戦績:24戦8勝(重賞6勝) 獲得賞金総額:7億4480万円
主な勝ち鞍:【ファンタジーS】、【チューリップ賞】、【京都大賞典】、
【秋華賞’04】、【宝塚記念’05】、【エリザベス女王杯’05】
本当にお疲れさま・・・そして、夢をありがとう。
―「京阪杯’07」
【絶対稜線】
1着「サンアディユ」 :牝5、武豊、 1:07.9、上がり34.0秒、1番人気
2着「ペールギュント」 :牡5、ルメール、1:08.0、33.7秒、4人
3着「カノヤザクラ」○ :牝3、上村、 1:08.0、33.6秒、2人
4着「ブラックバースピン」:牡4、四位、 1:08.0、33.7秒、3人
5着「ナカヤマパラダイス」△ 9着「サープラスシンガー」◎
馬連:980円 3連単:6410円
「サンアディユ」が越えさせない。
33秒台の末脚で雪崩れ込んできた後方集団を、34.0秒の上がりで寸前セーブ。
前残りとは言え牝馬で57kgの酷量克服、電撃界での女王的地位を強調しました。
ただ同時に2年間ダートを使い続けた陣営の失策まで強調される気もしますが。
なお2着に高松爆破犯「ペールギュント」。
もはやいつ走るか分からなくなってきましたね、今回はルメールの好騎乗。
さらに3着に上がり最速を放った華の3牝「カノヤザクラ」。
ペースが速ければ差せていたか、しかしさすがは『アストン』世代。
それにしても上村騎手、私が軸にすると10割で大外ぶん回しですが、これは一体。
最後に予想通り単機逃げを達成した本命「サープラスシンガー」ですが、
それ以前に+12kgの激太りだったので決戦1時間前にバッサリ斬り捨てました。
豊サマ・・・今週は【浦和記念】から発して1週間で見事重賞3勝でしたね。
まあ、最後の一撃でちょっと相殺されてしまった感も否めませんが。(涙)
【JCダート’07】
2007年11月26日 時の競馬列伝―『ジャパンカップダート』
【火の道】
優勝『ヴァーミリアン』○ :牡5,武豊,2:06.7,上り36.2秒,1番人気
2着「フィールドルージュ」 :牡5、横典、2:06.9、上り36.5秒、6番人気
3着「サンライズバッカス」 :牡5、安勝、2:07.5、上り36.8秒、7番人気
4着「メイショウトウコン」▲:牡5、武幸、2:07.7、上り36.8秒、4番人気
5着「ワイルドワンダー」◎:牡5、岩田、2:07.7、上り37.6秒、8番人気
6着「ドラゴンファイヤー」△ 7着『ブルーコンコルド』
8着『スチューデントカウンシル』 9着「ワンダースピード」
10着『フリオーソ』× 11着「フサイチホウオー」
12着『ジャックサリヴァン』 13着「エイシンロンバード」注
14着『ボンネビルレコード』 15着『キャンディデート』
16着『カフェオリンポス』
単勝:230円 馬連:1350円 3連単:16310円
『ヴァーミリアン』に府中が燃えた。
道中10番手から進攻すると、高速流に乗って先団を丸飲み、後団も完封。
単勝2.3倍がつきすぎたくらいの完勝でしたね、正真正銘の国内ダート最強です。
この馬を15馬身離す馬がドバイにいたという事も信じられません。
2着に迎撃してきた同じく赤色「フィールドルージュ」。
ずいぶん地味なローテーションから2着に上がってきましたが、
まず道中7番手というのが驚きました、なぜ今までこれをしなかったのかと思うくらい。
しかし地力はG?級ですね、この馬を見抜いた人はすごいと思います。
3着にフェブラリーホース『サンライズバッカス』、
4着に本年度重賞3勝の「メイショウトウコン」などこの辺りは全て差し馬。
というのも前半が全て1F12秒以下で、後半が全て1F12秒以上という完全Hペース。
その分、4角で先頭にいた本命「ワイルドワンダー」の爆落は決定的でした。
いつもの中団待機なら3着くらいはいけた印象でしたが、前に壁が作れず一気先行。
この辺りは岩田騎手『アドマイヤムーン』と凄く被るんですよね。
豊サマ『メイショウサムソン』も『ヴァーミリアン』と同じ位置でしたし。
スローかハイかで明暗が分かれた印象、今週は流れに見事逆行してしまいました。
他、期待された3歳「ドラゴンファイヤー」は好位置のわりに案外な6着。
G?の壁にあえなく衝突した印象、昨年『アロンダイト』のようには参らず。
8着『スチューデントカウンシル』始め、外国馬はこちらも全滅。
ターフよりこちらの方が低質化は進みそうです。
最後に今年一番堕ちたヒーローの11着「フサイチホウオー」。
11着とは言えトップから5秒遅れですからビリ同然ですね、
精神的にはまあ落ち着いてきた印象ですが、とにかくダートが向かない印象。
やはりターフの方で見たかったです、今後を考えて転厩されてみてはいかがでしょう。
今週も大惨敗でしたね・・・。
しかも来週狙う気満々だった「フォーチュンワード」が普通に未登録で笑いも出てきません。(総滅)
【ジャパンカップ’07】
2007年11月25日 時の競馬列伝―『ジャパンカップ』
【リベンジ・オブ・ルナ】
優勝『アドマイヤムーン』▲:牡4,岩田,2:24.7,上り33.9秒,5番人気
2着「ポップロック」 :牡6,ペリエ,2:24.7,上り33.9秒,4番人気
3着『メイショウサムソン』◎:牡4,武豊,2:24.7,上り33.9秒,1番人気
4着『ウオッカ』△ :牝3,四位,2:24.9,上り33.6秒,2番人気
5着『デルタブルース』 :牡6,川田,2:25.1,上り34.4秒,14番人気
6着「チョウサン」 7着「ペイパルブル」
8着『アルティストロワイヤル』 9着『フサイチパンドラ』
10着「インティライミ」○ 11着『サデックス』
12着「エリモハリアー」 13着『コスモバルク』
14着「ドリームパスポート」 15着「ローゼンクロイツ」
16着「ヒラボクロイヤル」 17着「ハリカナサス」 18着『ヴィクトリー』
単勝:1090円 馬連:3660円 3連単:15980円
秋の白空に輝く『アドマイヤムーン』の揺るぎなき月光。
道中は意外な5番手につけると、緩い流れから33.9秒の末脚で冠をものにしました。
この馬には珍しく行きたがっての先団待機、しかし結果的にこれが勝利に繋がりました。
前【天皇賞】で一気に名を落としていましたが、ここで見事な完全復権。
国内最強を高々と示したまま、このまま引退、種牡馬入りとなるそうです。
なお2着に猛差ししてきたペリエ「ポップロック」。
今回上位の中では唯一全てが噛み合った内容、しかしペリエが上手かった。
国内の6歳馬としては『タップダンスシチー』以来の連対、まだ力はありますね。
そして、絶対に連は外さないと見られた『メイショウサムソン』は無念3着でした。
何と言っても遅いペース、千通過60.1秒はまだしもその後がまた遅い。
個人的に先行から抜け出して、もしかしたら誰かに差される危険はあると思いましたが、
それを意識した豊サマの対抗策が完全に裏目に出てしまった印象です。
しかし上がり33.9秒は1,2着馬とあくまで同じ、ひょっとしたら盾の圧勝は、
不利を免れた事が多く影響していたのかもしれません。
それに匹敵するくらい何とも残念だったのが女優駿『ウオッカ』。
このスローで絶望的なシンガリ待機、それでも最後33.6秒で追って4着ですから、
ミドルペースで中団にいたら、と思わせる圧巻の内容でした。
これで古馬に対しても3歳牝馬が強靭である事が完全に証明されたと思います、
その分『スカーレット、ベッラレイア』ら共々安全に来年に備えてほしい気もします。
他、おととしの3着馬『デルタブルース』は今年は5着健闘。
6着に意外と頑張った「チョウサン」、しかし前残りを象徴する一頭。
7、8着『ペイパルブル、アルティストロワイヤル』などやはり外国馬は今年も出番なし。
このままだと、どんどん国外参戦が遠のいてしまいそうな気も。
そして10着「インティライミ」ですが、返し馬で脚元に著しい発汗。
それにしても負けすぎです、【宝塚記念】7着から実はあまり変わってないのかも。
4歳強者「ドリームパスポート」14着は今後に期待したいだけに残念な着順。
最後に16着「ヒラボクロイヤル」や最下位『ヴィクトリー』など、3歳牡馬はもう悲惨。
特に『ヴィクトリー』はブービーからさらに7馬身差ですから、
【有馬記念】に出る菊1,2,3着馬は一体どうなるのだろうと思わせる惨状でした。
1番人気が強い今秋のG?ですが、まさかここで連を外すとは予想外でした。(大転倒)
なお【JCダート】は明日回想します。
【時の予想 ― JC’07】
2007年11月25日 時の競馬列伝◆『ジャパンカップ』
【難易度:三 ペース:M もう外せない】
◎『メイショウサムソン』
○「インティライミ」
▲『アドマイヤムーン』
△『ウオッカ』
×「ローゼンクロイツ」
最有力は◎『メイショウサムソン』で確実的。
前走は一頭不利を免れたとは言え、内容は文句なしの完勝。
騎乗法がますます洗練されていく豊サマの操縦で【ダービー】同様の戴冠は堅い。
対抗は一気に復活してきた○「インティライミ」が務める。
ここ2走で33秒台連発、一時はビリ轟沈にまで追い込まれたとは思えぬ快調さ。
『タップダンスシチー』同様の必勝ローテで態勢十分、こちらも優駿同様の好走望む。
前走6着で瞬時に名誉を失った真月騎士▲『アドマイヤムーン』だが、
その後『ダイワメジャー』がすぐ盾2,3着馬に逆襲したように、
あの時不利に巻き込まれた馬は額面通りに受け取れない一面がある。
2200mでは『サムソン』に完勝、距離にさほど不安なし、後は主戦の腕に掛かる。
女優駿△『ウオッカ』に関して、確かに現3歳牝馬の勢いは強烈だが、
G?級での話となると【マイルCS】で3歳勢が壊滅したり、
『ダイワスカーレット』が意外と『フサイチパンドラ』に迫られたり、
まだ決定的な一打が出ていない事は確か、明確化するのはおそらくここ、押さえまで。
最後は春に大敗から連勝に転じたことのある×「ローゼンクロイツ」の強襲を警戒。
斬「ポップロック」は距離、鞍乗など条件ベストだが年齢が最大の難所。
このG?は何故か高齢馬が急降下するレースとして有名、前走の不利なし4着も不満。
実力脅威斬「ドリームパスポート」は確かに鉄砲駆けでの実績は多いが、
8ヶ月ぶりとなるとレース感覚自体が鈍ってしまう、あって3着まで。
斬外国馬は【JCD】同様に日本馬がよほど低落してくれないと出番は来ない。
『ディラントーマス』が消えた本年は総無視して問題なさそう。
連敗中なのでここで止めないとキツいです、東京10R【ジャパンカップ】は15:20発走です。
【時の予想 ― JCダート’07】
2007年11月24日 時の競馬列伝
?,【スプリンターズS】○ :『アストンマーチャン』の一徒に賭ける
?,【秋華賞】× :「ベッラレイア」の祝福
?,【菊花賞】○ :ハイペース決め打ちで「アルナスライン」
?,【天皇賞】× :『アドマイヤムーン』の進撃は止められない
?,【女王杯】× :『スイープトウショウ』・・・
?,【マイルCS】× :薄桃姫『ピンクカメオ』のらぶりー奮闘記
?,【JCダート】 : ? ? ?
?,【JCターフ】 :府中に巻き起こる「インティライミ」を巡る知の攻防戦
?,【阪神JF】 :占術師「フォーチュンワード」が示す驚愕の未来の全貌
?,【朝日杯FS】 :本物か偽者か…判決を待つ潜水艇「サブジェクト」の憂鬱
最終【有馬記念】 :勇者を堕とす美令嬢『ダイワスカーレット』の容赦なき策略
◆『ジャパンカップダート』
【難易度:七 ペース:M 砂上の抗戦】
◎「ワイルドワンダー」
○『ヴァーミリアン』
▲「メイショウトウコン」
△「ドラゴンファイヤー」
×『フリオーソ』
注「エイシンロンバード」
◎「ワイルドワンダー」の咆哮。
東京4連対、マイルでは未だ最強の『ブルーコンコルド』に迫った前々走が好内容。
「メイショウトウコン」を押し沈めた【アンタレスS】のように、
マイルより距離が延びればもっと良くなるのではという仮説に賭けたい。
緋紅騎士○『ヴァーミリアン』は現在人気独占中、ここは強引にアラ探し。
まず休養明けを快勝した馬が次走G?で好走した例は個人的にあまり見た事がない。
さらに半年ぶりを圧勝するなら同じローテの昨年をなぜ勝てなかったのか、
という強引な疑念も残る、東京連対ゼロ、人気馬だけにここは消えて欲しい。
他、積極策に出ればまだ勝機の残る長距離得意▲「メイショウトウコン」、
△「ドラゴンファイヤー」は勢い全開な3歳馬だが勝春だけに単は厳しいか。
加えて前走緋紅騎士から4馬身差ならまだ見込みある地方馬×『フリオーソ』と、
ラストは前走本命撃破注「エイシンロンバード」の逃げれば何とかなる一発まで。
斬『スチューデントカウンシル』は砂の王国アメリカでの実績が豊富だが、
このレースで外国馬は基本的に不要、人気しているだけに見送って妥当。
その他、実績ゼロな2頭は完全にJRAが用意したお飾りといったところ。
斬「フィールドルージュ」は戦法が極端、この頭数をまくると凄い所まで膨れそう。
斬「フサイチホウオー」のダート転戦は単に松国の目立ちたがり癖が出ただけ。
問題はあくまで精神面にあるだけに、舞台が変わればいいというわけでもない。
何気に今秋のG?、1番人気がまだ一度も複勝圏から漏れてないんですね。
でもそろそろ圏外に落ちるはず、と信じて明日の【JCD】は15:20発走です。
【時の予想 ― 京阪杯】
2007年11月23日 時の競馬列伝◆「京阪杯」
【難易度:七 ペース:S 前有利】
◎「サープラスシンガー」
○「カノヤザクラ」
▲「タマモホットプレイ」
△「ナカヤマパラダイス」
穴「サイキョウワールド」
◎「サープラスシンガー」に逃げ切り好機。
前走で復活快勝、今回は同型馬不在で全力を出し切るチャンス。
他、前々走は『アストンマーチャン』と差がなかった3歳牝馬○「カノヤザクラ」と、
淀スプリントでは走り様が豹変する昨年3着▲「タマモホットプレイ」。
△「ナカヤマパラダイス」のここ2走は条件不利で度外視、そして、
最後は叩き3走目で一発穴「サイキョウワールド」のさすがにそれは一発まで。
斬「サンアディユ」は魔の57kgでも単勝2倍、妙味のかけらもなし。
金曜に重賞なんて初めて見ますね、【京阪杯】は15:40からです。
【スイープトウショウ(中)】
2007年11月22日 時の競馬列伝 コメント (2)≪3歳時≫
牝馬G?を皆勤したわりに何となく影の薄かった一年。
しかしそれは、後に古馬G?で大活躍したからこその印象かもしれません。
◆「紅梅S」 【赤と青の境界線】 優勝
たまたま生で見ていて、まあ勝つだろうなと思ったら意外と食い下がられたレース。
その食い下がった馬こそが、後に優駿牝馬となるSS産駒『ダイワエルシエーロ』です。
◆「チューリップ賞」 【殲滅のほうき】 優勝
ここで女王様の恋人、もしくは家来の池添ジョッキーが初登場。
確かゲートで随分とごねましたがシンガリ一気で制勝、この馬にしかできぬ芸当です。
◆『桜花賞』 【溶け合いながら…】 5着(勝者ダンスインザムード)
このレースで初めて◎を打ちました。
しかしHペースにも関わらず全く伸びず、未だに敗因不明なG?ですが、
主戦の「道中脚を使いすぎた」という分析が一番当たっているのかもしれません。
◆『優駿牝馬』 【優しい空の色】 2着(勝者ダイワエルシエーロ)
距離的に絶対来ないと自信満々に豪語したら、レース後にあっさり自信喪失した一戦。
0.1秒差負けでしたが内容的には完勝だったと思います。
今思えばこのG?がこの馬の評価を一気に飛躍させたレースでもありました。
◆「ローズS」 【金色覇者】 3着(勝者レクレドール)
再び主戦「道中脚を使いすぎて最後が甘くなった」。
もしかしたらこれが彼女の、精神的ではなく肉体的な唯一の弱点かもしれません。
◆『秋華賞』 【木端微塵】 G?初優勝
当時人気絶頂の『ダンスインザムード』からカメラの映像が一瞬で、
爆追してきたこの馬に切り替わって目がついていかなったレース。
それまでの敗戦を倍返しする末脚、しかしここは勝って当然でした。
◆「エリザベス女王杯」 【涙が止まらない】 5着(勝者アドマイヤグルーヴ)
見事なまでの脚余し。
しかし池添クンは「脚余しというより機嫌が今まで一番悪かった」と発言。
真相は本馬のみぞ知る、というこの馬に多々ありがちなケースの一つでした。
≪4歳時≫
牝馬の歴史全体を変えたといっていい4歳春の大躍進。
その分、ファンは秋にとてつもなくもどかしい思いをさせられたのではないでしょうか。
◆「都大路S」 【寡黙砲台】 5着(勝者ケイアイガード)
これも生で見ました、なぜかこの馬のレースはOP戦でも目撃していました。
5着完敗でしたが、石巻ゆうすけさんが「この馬やっぱり強いですよ…」と呟き、
それゆえ次戦で◎を打ち、となると私が応援を始めたのは石巻さんのおかげでしょうか。
◆『安田記念』 【恐怖こそ我が勲章】 2着(勝者アサクサデンエン)
古馬牡馬陣営に一気に斬り込んだレース、私がこの馬に惚れたのはまさにここです。
当時『ファインモーション』などの失態で牝馬の信頼が暴落していただけに、
ここで史上2度目の万馬券を獲ることができた思い出のレースでもあります。
◆『宝塚記念』 【BOY MEETS GIRL】 G?2勝目
この馬といえばこのレース、という事になるのかもしれません。
『ハーツクライ&ゼンノロブロイ&リンカーン&タップダンスシチー』を総倒し。
史上最強の証拠としてはこのレースを掲げる必要があるのだろうと思います。
でも、このレースしか無いんですよね・・・。
◆「毎日王冠」 【止まったままの銃弾】 6着(勝者サンライズペガサス)
これも何で負けたのか未だに分からない代表戦。
メンバーもこれといったな構成でしたし、
とにかく馬のヤル気がなかったとしか説明がつかないんです。
◆『秋の天皇賞』 【天使のラブレター】 5着(勝者ヘヴンリーロマンス)
おそらくこの馬の出たレースの中で最も悔しかったレース。
なぜならまともにレースが進んでいたら絶対に勝てていたと今も信じているからです。
通過62.4秒の歴史的スロー、さらに内伸び馬場で大外一気ならず。
ここはどうしても欲しかった・・・ここさえ獲れていれば正真正銘の史上最強でした。
◆『エリザベス女王杯』 【翻弄】 G?3勝目
では「この馬が一番強かったレースは?」と聞かれたら、
【宝塚記念】ではなく純粋にこちらを挙げるべきと思います。
この時の豪脚を浴びせられたら『カワカミ』と言えど『スカーレット』と言えど、
ひとたまりもなかったと思うのですが、よりによってそれを浴びたのが「ハルカ」。
なぜ【JC】に行かなかったのか、それは今も陣営に覚える純粋な怒りです。
個性的すぎたせいか、この馬の回想は書いていても飽きが来ません。
そして、自ずと文体が感情的になってしまいます。
【東京スポーツ杯2歳S’07】
2007年11月21日 時の競馬列伝―「東京スポーツ杯2歳S」
【天賦の壁】
1着「フサイチアソート」 :横典、1:47.4、上がり34.2秒、9番人気
2着「スズジュピター」▲ :後藤、1:47.6、34.3秒、3人
3着「スマイルジャック」◎ :善臣、1:47.6、34.5秒、5人
4着「ゴスホークケン」○ 5着「タケミカヅチ」△ 9着「ダンツキッスイ」
馬連:5570円 3連単:146220円
「フサイチアソート」最内一気。
キャリア1戦、しかも大きく出遅れたにも関わらず有力馬総抜き。
安定した戦績の馬が揃っていただけに、これは完全に素質だけで勝ちましたね。
トワイニング産駒、さらに地味な馬名で期待感は薄かったのですが、評価急上昇。
なお2着にぶっつけで挑んできた連勝馬「スズジュピター」。
3着に勝負弱さは相変わらずも堅実な「スマイルジャック」。
共にここまでの成績は上質でしたが、あっさり巻かれてしまいました。
一方で素質を高く買われていた1番人気「ゴスホークケン」は直線バテて4着。
馬体+12と近年最速ペースが響いたか、ただ着差も付けられてしまいました。
他、今度は33秒台の脚が打てなかった注文の多い5着「タケミカヅチ」。
逃げ粘るかと思いきや突如転没した「ダンツキッスイ」が9着。
これでシンボリクリスエス産駒に対する業界の見方はほぼ一致した感があります。
今回の予想は最後に「フサイチアソートorメジロガストン」で迷ったのですが、
「アソート」じゃいくら何でも走る感じがしないので斬ってしまいました。(でもメジロも同じか)
【マイルCS’07】
2007年11月18日 時の競馬列伝―『マイルチャンピオンシップ』
【獅子回生】
優勝『ダイワメジャー』△ :牡6,安勝,1:32.7,上り34.5秒,1番人気
2着「スーパーホーネット」×:牡4、藤岡、1:32.7、上り34.1、4番人気
3着『スズカフェニックス』 :牡5,武豊,1:32.8,上り33.8秒、5番人気
4着「アグネスアーク」注 :牡4、藤田、1:32.8、上り34.0秒、2番人気
5着「カンパニー」○ :牡6、福永、1:33.0、上り33.7秒、3番人気
6着「キングストレイル」穴 7着「エイシンドーバー」
8着『ベクラックス』 9着『ピンクカメオ』◎
10着「マイネルシーガル」 10着「ジョリーダンス」
12着『フサイチリシャール』▲ 13着「トウショウカレッジ」
14着『コイウタ』 15着「サンバレンティン」
16着「ローレルゲレイロ」17着「ピカレスクコート」18着「ローエングリン」
単勝:380円 馬連:1870円 3連単:24050円
『ダイワメジャー』がマイルG?3連勝を達成。
道中は先団を指揮、直線では台頭してきた追い込み馬すべて抑えてVゴール。
スローに救われた印象ですが上がりも7位、本当にこの馬は負けそうで負けません。
6歳でも下降線は相当緩やかですね、ただ早く世代交代してほしい思いもあります。
2着に上がり馬隊長「スーパーホーネット」、最後は格の差が出たか。
しかし後方で脚を余した馬が多かったので、位置取りは良かったと思います。
上位ではこの馬が唯一若い健康馬なので、来年も期待できそうです。
3着にゴール寸前で猛追してきた不死鳥『スズカフェニックス』。
位置取りよりも敗因はやはりペースですね、しかしここに絞った日程は正解でした。
予想で大した馬ではないとバッサリ斬りましたが、今回初めて大した馬だと思いました。
4着「アグネスアーク」はレース後に故障を発生、それが無ければもしやの印象。
ただ体重が激減したり、騎手が次々変わったり、衝突に再度巻き込まれたり、
とことん不運な印象、今後は休養して再起を図るそうです。
誌面評価はおそらく最も高かった策士「カンパニー」は5着。
ブービー集団追走はまだしも、最後荒れまくりな最内を突いた時点でジ・アウト。
スムーズな競馬が欲しかったですね、来年も現役だそうですが逃した魚は大。
他、先行から全く粘れなかった元凶悪犯「キングストレイル」が6着。
「エイシンドーバー」は休養明けのわりに7着奮闘。
8着『ベクラックス』は後方集団まるごと失踪、せっかくのゲストも力不足か。
そして我が薄桃姫『ピンクカメオ』は微妙な伸びを披露しての9着でした。
気温のわりに一頭発汗していたり、直前にオッズが7倍近く降下するなど、
やはり輸送の影響があったかもしれません、がもちろん力量不足の印象もあり。
というより3牝が牡の古馬に挑んだのは「アルコセニョーラ」以来実はまだ2度目で、
つまり結論を言うと来週の『ウオッカ』は評価を下げようかと思っているわけです。
『ダイワメジャー』が「カンパニー」達を破った事で秋天での衝突事件は、
やはり各馬ごとに影響の出が違ったのかなという印象を受けました。
そうなると来週『アドマイヤムーン』の評価なども悩ましい事になる気がします。(頭抱)
【時の予想 ― マイルCS’07】
2007年11月17日 時の競馬列伝
?,【スプリンターズS】○ :『アストンマーチャン』の一徒に賭ける
?,【秋華賞】× :「ベッラレイア」の祝福
?,【菊花賞】○ :ハイペース決め打ちで「アルナスライン」
?,【天皇賞】× :『アドマイヤムーン』の進撃は止められない
?,【女王杯】× :『スイープトウショウ』・・・
?,【マイルCS】 : ? ? ?
?,【JCダート】 :燃える竜騎士「ドラゴンファイヤー」を待ち受ける非情の運命
?,【JCターフ】 :もう後がない、『アドマイヤムーン』に残された最後の選択肢
?,【阪神JF】 :仁川を照らす魔道師「アロマキャンドル」の妖しき灯し火
?,【朝日杯FS】:謎の新星「フサイチアソート」の狙いと野望とその真意とは
◆『マイルチャンピオンシップ』
【難易度:十 ペース:H 波乱の余地】
◎『ピンクカメオ』
○「カンパニー」
▲『フサイチリシャール』
△『ダイワメジャー』
×「スーパーホーネット」
注「アグネスアーク」
穴「キングストレイル」
勝ちます、魅せます、薄桃姫◎『ピンクカメオ』。
歴史的な勢いで古馬陣営を侵食していく3歳牝馬、今週の刺客はもちろんこの馬。
【ローズS】では追撃した3頭が後に好走、【NHKマイルC】だけが真価ではない。
マイルは言うまでもなく最得意距離、輸送もすでに克服態勢で、再度貫通はもらった。
相手はやはり例年、圧倒的な権力を誇る【天皇賞】グループ。
中でも策士○「カンパニー」は不利は受けれど衝突を免れて3着に来た事が大きい。
【関屋記念】での大パフォーマンスですでにG?級は証明済み、得意京都で条件優位。
一時はドン底まで転覆した地上戦艦▲『フサイチリシャール』だが、
元はG?を切望されていた馬だけにここで復調できた事は実に大きい。
ペリエ鞍乗で先行力期待大、今まで落としてきた分をここで一気に取り返したい。
△『ダイワメジャー』の前走9着はぶつかられたにしろ、さすがに深刻な着順。
しかしここ一年でのマイルG?連覇の実績はまだ捨てがたい。
追い切りではここ3走の中では最好印象、後は前走の後遺症が出なければ。
近走突如として差し込んできた×「スーパーホーネット」だが、
共に33秒台連発で春の凡走時とは完全に覇気が違っている。
失態をほとんど演じた事のない淀で猛追準備は万端、後は藤岡佑介がどう乗るか。
他、力量的には最上位とも採れる存在でも前走衝突、
さらに調教でも衝突未遂と憑依的にツイてない注「アグネスアーク」の逆襲と、
ラストは本年勝春で好調、しかしここ2走は勝春で失敗した感が否めない、
元凶悪犯穴「キングストレイル」の岩田変更でどうにか内を突破できれば一発まで。
斬『スズカフェニックス』は春からしつこく書いてきたが、
手薄な短距離G?で得をしただけで、【安田記念】5着など案外大した馬でもない。
斬『ベクラックス』は日本馬があっさり好走をしてしまう米のマイルホース。
実績も乏しく、いくら未知数な外国馬でも手を出す必要性は感じられない。
斬「マイネルシーガル」は内枠が痛い、前走も凡馬に大量接近されており厳しい印象。
斬『コイウタ』はただでさえ一発屋がバレているのに、魔さかの1枠突入。
入着しただけで奇跡と言えそう。
今秋はまだ情熱女王の勝ちがないので明日は純粋に期待しています。
明日【マイルチャンピオンシップ】は15:40の発走です。
【時の予想 ― 東京スポーツ杯2歳S】
2007年11月16日 時の競馬列伝◆「東京スポーツ杯2歳S」
【難易度:七 ペース:H 平穏傾向】
◎「スマイルジャック」
○「ゴスホークケン」
▲「スズジュピター」
△「タケミカヅチ」
×「ダノンインスパイア」
注「メジロガストン」
◎「スマイルジャック」の画策。
悪く言えば一歩足りない、良く言えば連には確実に来る。
前走倒した「アポロドルチェ」が先週快勝で評価上昇、善臣操縦で2着はもらったか。
対抗○「ゴスホークケン」はデータ上では炸裂的に強い1戦馬だが、
勝春鞍乗と名前がやや出世しなさそうな点が難、1番人気を獲れれば怖い。
他、先週インタビューで滑って何とか挽回したい後藤ぶっつけ▲「スズジュピター」と、
切れ味がまさに一瞬しか出ないハイペース非歓迎△「タケミカヅチ」。
勝春に捨てられるもブゼン×アドベガで存在不気味な×「ダノンインスパイア」と、
ラストは逃げればまだ連対率100%注「メジロガストン」の誰も来ないで一発まで。
斬「リアルヴィクトリー」。未勝利勝ちは来た例なし。
斬「ダンツキッスイ」。シンボリクリスエス産駒は今が斬り時です。
「勝つと必ず故障する重賞」も今や「勝つと必ず落ちぶれる重賞」に変貌しましたね。
その【東京スポーツ杯2歳S】は明日15:30発走です。
【スイープトウショウ(前)】
2007年11月14日 時の競馬列伝ファンの視点からしか見た事がないので、
一般にこの馬がどう映っていたか分からないのですが、記憶に残る馬だったと思います。
調教、返し馬、枠入り、スタート、どれか一つでも欠けると致命的になってしまう。
しかもその全てが彼女の「機嫌」に掛かっている。
しかしその全てを乗り越えた時に繰り出される超次元的な末脚。
それが彼女の魅力でした。
ただ、私は彼女のあのワガママは単なる性格ではなく、
彼女が自分は歴史的名牝である事を実はよく知っていて、それゆえ周囲の男達に、
自分の思うがままに従ってほしかったのではないかと思っています。
つまりこの馬は生まれながらの「女王」だったという事になるかもしれません。
それゆえにファンや陣営の不安は尽きる事がなかったわけですが、
この馬への皆の愛情もその分とても大きいものになったのではないかと思います。
それでは、彼女の天才的戦績と、ワガママ一杯な歴史を年代別に振り返っていきます。
≪2歳時≫
◆「ファンタジーS’03」 【全滅のほうき】 優勝
初めてこの馬の名を見たのがこのレースの馬柱でした。
◎がズラリと並んでいて「凄い馬が出た」との見出しがありましたが、
私はキャリア1戦という事で自信満々に斬って競走後あっさりと自信喪失。
まさにあっさりな勝ち方でした、相手も不足しすぎていましたね。
◆『阪神JF’03』 【大外流星群】 5着(勝者ヤマニンシュクル)
1番人気に支持されるも直線で前が壁になり5着。
思い切ってカットした側からすれば、不利を受けてくれて命拾いしたという内容でした。
そして、この時すでに「何となく扱いづらそうな馬」というイメージが世間に浸透・・・。
次回は3〜5歳時を振り返ります。
【福島記念,京王杯2歳S’07】
2007年11月13日 時の競馬列伝―「福島記念」
【虹掛かりの丘で】
1着「アルコセニョーラ」△ :牝3、51、中舘、2:00.6、上り35.3秒、5番人気
2着「ナリタプレリュード」 :牡5、53、太宰、2:00.9、36.0秒、16人
3着「ヤマニンメルベイユ」穴:牝5、52、川島、2:00.9、36.5秒、9人
4着「グラスボンバー」× :牡7、57、勝浦、2:01.0、35.9秒、12人
5着「マイハッピークロス」○ 7着「タマモサポート」◎ 8着「サンバレンティン」▲
馬連:37290円 3連単:631340円
「アルコセニョーラ」疾走。
後方4番手から脚を伸ばすと最軽量をいかし独走、最後は0.3秒差の完勝でした。
【女王杯】はもちろん、先週の古馬レースでは3歳牝馬が制圧同然の連対ラッシュ。
もはや一刻も早く予想に取り入れる必要がありそうです。
なお、2着に配当を暴発させたダート馬「ナリタプレリュード」。
若き頃のターフ好走歴が鍵でしたね、しかし今年はターフ転向の成功が目立ちます。
3着にハイペースでも生き残った「ヤマニンメルベイユ」、同時に3連複も暴発。
対して人気馬「タマモサポート」は序盤から早々に引っ掛かり7着強没。
本命にしてしまいましたが、こういうキャラだとは全く知りませんでした。
さらに1番人気「サンバレンティン」は何の音沙汰もなく8着完滅。
福島なら絶対来るという神話もあえなく崩壊。
最後にハルカ弟「オースミグラスワン」は久々ながら12着惨敗。
復活はもう望めないのでしょうか。
―「京王杯2歳S」
【愚者の償い】
1着「アポロドルチェ」▲ :後藤、1:22.7、34.9秒、1人
2着「ドリームシグナル」 :小林、1:23.0、35.1秒、12人
3着「レッツゴーキリシマ」× :幸、 1:23.0、35.7秒、4人
4着「フォーチュンワード」◎ :松岡、1:23.2、34.9秒、6人
5着「ミッキーチアフル」 10着「ハートオブクィーン」△ 13着「エフティマイア」○
馬連:10400円 3連単:170230円
「アポロドルチェ」強襲。
雨にも関わらず外差し成功、終わってみればこちらも0.3秒差完勝でした。
なお後藤騎手がこれで計1000勝達成、しかし周囲の祝福にまさかの「別に…」連発。
辺りは一斉に凍り付き本人も真っ青、せっかくの晴れ舞台がぶち壊れちゃいましたね。
なお、2着に未勝利突破&テン乗りコバジュンの「ドリームシグナル」。
一体どこが買えたのか不明ですが、アグネスデジタル産駒は初年から好調です。
3着に安定しつつ弾け切れない4番人気の「レッツゴーキリシマ」。
本命の4着「フォーチュンワード」ですが、出遅れた末のシンガリ待機で即試合終了。
先週の事もあり絶対先行してくれる馬を選び抜いただけにショックでした。
5着にユタカ様でも来なかったシンボリクリスエス産駒「ミッキーチアフル」。
10着に道悪でも来なかった函館勝者「ハートオブクィーン」。
なお、牝馬最高人気「エフティマイア」は道悪にのめりつまづき13着失踪。
ここまで下手な馬は久々に見ました、稍重での快勝歴は一体何だったのでしょう。
てっきり今週の予想はなしと見てましたが、福島インフルは何事もなく終わりそうです。(ほんまかいな)
【エリザベス女王杯’07】
2007年11月12日 時の競馬列伝―『エリザベス女王杯’07』
【夢の最果て】
優勝『ダイワスカーレット』▲:牝3,安藤勝己,2:11.9,上り34.1秒,1番人気
2着 『フサイチパンドラ』 :牝4,ルメール,2:12.0,上り33.9秒,3人
3着 『スイープトウショウ』◎:牝6,池添謙一,2:12.2,上り33.9秒,2人
4着 「ディアデラノビア」× :牝5、武豊、2:12.5、上り34.0秒、5人
5着 「アドマイヤキッス」 :牝4、岩田康誠、2:12.5、上り34.0秒、7人
6着 『キストゥヘヴン』 7着「アサヒライジング」○
8着 「ディアチャンス」△ 9着「コスモマーベラス」
10着「タイキマドレーヌ」 11着『ローブデコルテ』
12着「デアリングハート」 13着「スプリングドリュー」
単勝:190円 馬連:850円 3連単:6290円
『ダイワスカーレット』また躍る。
またまたスロー、今度は先端から34.1秒を繰り出し半馬身差でまとめました。
終わってみれば今年のG?3勝は全て前残り的なパフォーマンスになりましたね。
『ベッラ、ウオッカ、カワカミ』達がいたらどうだったかという印象もありますが、
ただ強いのは確かなので、来年は牡馬に混じっての新パフォーマンスに期待します。
2着に昨年度覇者『フサイチパンドラ』。
昨年もそうでしたが本当にいつ走るか分からない馬、そして今回は走りました。
しかし展開に恵まれた【札幌記念】を含めても、今年はいいとこ全くなしでしたからね。
今回はルメールの開眼能力が発揮されたか、ただ次【JC】というのは理解しかねます。
そして永遠の女王様『スイープトウショウ』は3着でした。
中1週でも馬体絞れず、さらに標的より内を突いたのが少し響いた印象。
正直、最後までもどかしく終わってしまったのは確かです。
でもこの馬の場合、万全な状態や完璧な展開を作れることの方が稀なんですよね。
とりあえず今はおつかれさまと言いたいです、気持ちの整理はこの後つけます。
離れた4着「ディアデラノビア」、こちらは昨年の0.1秒差より大幅ダウン。
それを考えると同じく0.1秒差だった『スイープ』は頑張ってるんですよね。
ちなみに豊サマ感想「こんなスローになるとは」、これは勝者への恨み辛みでしょうか。
後は特に触れたい馬がいないので最後にしますが、7着「アサヒライジング」。
直線パッタリ、G?連続入着記録もまさかのストップ。
もう春の段階から気になってましたが、この馬、思ったよりモロいです。
まず周囲に馬がいる時点でダメ、2番手でも大逃げ追走の単機でないとダメです。
さらにもさっとスタートする事もあり、安全な面と裏腹の危険な面も持ち合わせています。
今回は条件ベストなだけに本当に無念な限り、とにかく来年も温かく見守ります。
冷静に考えると今年一番凹んだレースになってしまいました。
それでもめげずに前を向いて頑張っていきたいと思います。(って福島インフル大丈夫?滅)
―『エリザベス女王杯’07』
【夢の最果て】
1着『ダイワスカーレット』:安勝
2着『フサイチパンドラ』 :ルメール
3着『スイープトウショウ』:池添
7着「アサヒライジング」 :善臣
詳細は明日更新しますが、
これにて『スイープトウショウ』の引退が決まりました。
最後のレースだっただけに確かに馬体は減らしてきてほしかったですが、
たとえ減らしていても・・・・・・というような事は言いません。
史上最強の牝馬と信じているファンとしてそういった事だけは絶対言いません。
まだ一戦くらい行けるのではという思いも確かにありますが、
2歳から活躍していた牝馬が6歳秋まで走っている事自体が異例ですし、
賞金を7億超稼いだ馬に「もっと走れ」と言う事はもう誰にも出来ないと思います。
今後は女王サマにふさわしい好き放題の生涯をのうのうと送って頂きたいと思います。
「長かった」というより「本当にいなくなるのか…」という呆然とする想いの方が強いです。
気を取り直して今週は3編ほどに渡って『スイープトウショウ』特集を行いたいと想います。